アテローム(粉瘤)とは?

粉瘤(アテローム)は、表皮が内側に陥入して嚢腫(袋状構造)を形成し、角質や皮脂が袋内に蓄積する良性腫瘍です。 半球状に皮膚が隆起し、中央に黒点(開口部)が見られることがあります。
アテロームはどんな時に疑う?
- ゆっくり増大するしこり状の隆起がある
- 中央の黒点から白濁した内容物が排出されることがある
- 炎症を起こすと赤く腫脹し、痛みや発熱を伴う
アテロームの治療は?
<経過観察>:無症状例は経過観察可能です。
<外科的切除>:嚢腫および開口部を系統的に切除し、再発を防止します。
<炎症例対応>:感染・炎症時は抗生剤内服やステロイド局注を併用し、炎症鎮静後に手術を行います。
※治療法は担当医の判断で決定いたします。
よくあるご質問
Q1. 粉瘤は自然に消えますか?
A1. 自然消退はほとんどなく、徐々に大きくなるか、炎症を繰り返します。
Q2. 手術後に再発しますか?
A2. 囊腫を完全に摘出すれば再発率は低いですが、囊腫膜が残ると再発することがあります。
Q3. 手術は痛いですか?
A3. 局所麻酔下で行い、術後の痛みは数日で軽快します。
参考文献
- 日本皮膚科学会 『皮膚科Q&A「アテローム(粉瘤)」』