乳児湿疹とは?

乳児湿疹は、生後2~6ヶ月頃の皮膚バリア未成熟な乳児にしばしば見られる湿疹性病変の総称です。 乾燥や刺激に弱い肌に、小丘疹・紅斑・痂皮(かさぶた)などが散在し、アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎の初期像を含むこともあります。
乳児湿疹はどんな時に疑う?
- 生後2ヶ月以降、顔面や頭皮に赤い湿疹や小さな発疹が出る
- 乾燥して皮膚が粉をふいたようになり、掻きこわしで痂皮が生じる
- かゆみで手足をよくこすりつける、夜間の不機嫌が続く
乳児湿疹の治療は?
<保湿療法>:入浴後すぐにベビー用クリームや軟膏をたっぷり塗布し、角質層を保護します。
<外用療法>:ステロイド外用薬を短期使用し、症状をコントロールします。
<生活指導>:衣類は綿素材、室内湿度50~60%、洗剤は低刺激性を選ぶことをおすすめします。
※治療法は担当医の判断で決定いたします。
よくあるご質問
Q1. 乳児湿疹は自然に治りますか?
A1. 多くは生後6~12ヶ月で自然軽快しますが、重症例は医師の指導のもと治療を継続します
Q2. アレルギー検査は必要ですか?
A2. 乳児期の湿疹では一般的に行いませんが、1歳以降のアトピー性皮膚炎を疑う場合に検討します。
参考文献
- 日本皮膚科学会 『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2024年版』