乾癬とは?

乾癬は、自己免疫異常により皮膚が赤く盛り上がり、銀白色の鱗屑(フケ状の古い角質)が生じる慢性炎症性疾患です。 典型的には肘・膝・頭皮・背部などに紅斑が帯状・多発性に出現し、かゆみや痛みを伴うことがあります。
乾癬はどんな時に疑う?
- 肘や膝、頭皮、背中に境界明瞭な赤い盛り上がりと銀白色の鱗屑が出る
- 症状は慢性で、軽快と悪化を繰り返す
- 家族歴や関節痛を伴う場合は乾癬性関節炎の合併を疑う
乾癬の治療は?
<外用療法>ステロイド外用薬、ビタミンD₃外用薬、配合外用薬から開始します。
<光線療法>ナローバンドUVBやPUVAで角質の増殖を抑制します。
<内服療法>メトトレキサート、シクロスポリン、アプレミラストなどを症状に応じ併用します。
<生物学的製剤>抗TNF-α、IL-17/IL-23阻害薬などで重症例をコントロールします。
※治療法は担当医の判断で決定いたします。
よくあるご質問
Q1. 乾癬は人にうつりますか?
A1. 乾癬は感染症ではなく、人から人へうつることはありません。
Q2. 治療期間はどれくらいかかりますか?
A2. 軽快と再発を繰り返すため、外用だけで数週間~数か月、重症例では生物学的製剤を含め長期管理が必要です。
Q3. メインテナンスはどうすればいいですか?
A3. 保湿ケアと定期的な皮膚科受診、ストレス管理や生活習慣の見直しで再発を抑えます。
参考文献
- 日本皮膚科学会 『皮膚科Q&A「乾癬はどういう病気ですか?」』