アトピー性皮膚炎とは?

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥や外部刺激によって慢性的にかゆみや赤みが続く疾患です。 先天的にアレルギー体質を持つ方に多く見られ、乳幼児から成人まで幅広い年代で発症します。 かゆみが強く睡眠障害や集中力の低下を招くほか、精神的ストレスの原因にもなります。
アトピー性皮膚炎はどんな時に疑う?
- 肘裏・膝裏・首などに赤い湿疹が繰り返し出る
- 強いかゆみで夜間まで眠れないことがある
- 季節の変わり目や乾燥時に症状が悪化する
- 家族にアレルギー疾患の既往がある
アトピー性皮膚炎の治療は?
<保湿ケア>毎日の入浴後すぐに保湿剤を塗布し、角質層を守ります。
<外用療法>段階に応じたステロイド・タクロリムス軟膏を用いて炎症を抑制します。
<内服・光線療法>抗ヒスタミン剤や必要に応じて免疫抑制剤、ナローバンドUVBなどを併用し、全身的なコントロールを図ります。
<生活指導>衣類素材の選択、室内湿度管理、ストレス対策・食事指導も行い、再発を防ぎます。
※治療法は担当医の判断で決定いたします。
よくあるご質問
Q1. 赤みやかゆみが強いときはどうすれば?
A1. 冷却パックで鎮静後、抗ヒスタミン剤やステロイド外用剤を使用し、かき壊しを予防します。
Q2. 治療期間はどれくらいかかりますか?
A2. 軽症なら数週間で落ち着くこともありますが、再発予防には数か月〜数年の継続的管理が必要です。
Q3. メインテナンスはどうすればいいですか?
A3. 毎日の保湿ケアと2~6ヵ月ごとの定期診察で、お肌の状態をモニタリングします。
参考文献
- 日本皮膚科学会編『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024』